京都市中央卸売市場業務条例の一部を改正する条例の制定についての反対討論 - トピックス

TOPICS ICON京都市中央卸売市場業務条例の一部を改正する条例の制定についての反対討論

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 2019年10月30日、山本陽子議員が京都市中央卸売市場業務条例の一部を改正する条例の制定についての反対討論を行った内容は、以下の通りです。



 日本共産党市会議員団は議第172号『京都市中央卸売市場業務条例の一部を改正する条例の制定について』反対の態度を表明していますので、議員団を代表し理由を述べます。
 今回の条例改正の原因となった卸売市場法の一部改正は、公営であった中央卸売市場について民営化を可能にし、セリ原則の取引ルールも撤廃して自由化に道を開くことを可能にするものでありました。
 本市では引き続き京都市が中央卸売市場の開設者とされ民営化方針はとられず、また第三者取引や直荷引きについて禁止の原則を維持されたとはいえ、商物一致の原則を廃止したことは問題であり、第三者取引の原則禁止の例外、直荷引き原則禁止の例外は『市場の活性化』を理由に新たに緩和したことについても、国が卸売市場を物流センターに変貌させようとする方向に一歩踏み出す、つまり、卸売市場の公正・公平な価格形成機能を損なわせかねないことにならないか、重大な懸念があります。
 以下理由を述べます。京都においても仲卸業者の経営は厳しく、販売不振や後継者不足により、この10年間で仲卸業者の統合・廃業が進みました。青果では85から68、水産は139から72に減少しています。小規模事業者が多い京都の市場が、『市場の活性化』を理由に卸・仲卸業者以外の相手にさらに取引を認めていけば、大手企業や大規模市場の攻勢に飲み込まれ、さらなる仲卸業者の統合へと進んでいくことにはならないか、ひいては小回りの利く京都市場の良さ・強みが失われていくのではないか。TPPや日米貿易協定が実行される下で、関税が撤廃された安価な外国産の食糧が大量輸入で市場にも押し寄せ、日本の農業畜産業の生産者を壊滅させはしないかなどの心配です。 
 卸は生産者の味方、仲卸は消費者の味方であり、その両者が対峙して公平・公正な価格形成を行うことが卸売市場の公共的役割であり、だからこそ消費者は適正な価格で品質の良いものを買うことができます。
 京都市中央卸売市場のセリの現場をみて、卸・仲卸の取引は青天井で値段を釣り上げていくのではなくて、目利きした値段が同額であればじゃんけんで決める。あちこちでじゃんけんがされているのを目の当たりにして、これが適正価格を決める現場だと実感しました。また、京都市中央卸売市場では、京都・滋賀の近郷野菜を専門とするセリを行い、仲卸も専門に取引を行っています。希少な山科なすも二箱置いてあり、小ロットでも丁寧で細かい取引が可能だからこそ、京料理や小売店を通した京都の食文化が維持発展してきたと実感しました。その仕組みを後退させてはなりません。
 本来、『市場の活性化』というとき、それは小売店、商店との市場取引が盛んに行われ、市場の農水産品が国民の食卓にのぼる量が増えることであります。しかし、現状は国民所得が下がり、小売店、商店の激減によって市場の売り上げ量が減ることにもなりました。仲卸の社長が、大店法廃止による規制緩和で小売店が激減した、小売店を元気にしてほしいと話しておられました。京都市が行うべきは『市場の活性化』を理由に規制緩和を進めるのではなくて、京都の商店を元気にすることではないでしょうか。
 いま国は、農政改革の一環として市場を自由化し物流センターにしようと、規制改革推進委員会、未来投資会議で市場関係者不在のまま法改正を決めてきたことからしても、また、市場再整備費600億円の内、業者負担は350億円で、これが重くのしかかることからしても、今規制緩和を進めれば、圧力に押されてせりが少なくなり大手との取引拡大に舵をきる可能性を大きく開くことになりかねません。そうなれば卸売市場が物流センター化し、公平・公正な価格形成機能が損なわれることになります。今の局面で、市場を守り、消費者、生産者の利益、ひいては食の安全を守っていくためにも、今回の条例改正には大きな問題点があることを指摘しなければなりません。
 京都市は、市場関係者の努力が報われるように支援を強め、京都の商店を元気にするために、もっと力を尽くさなければなりません。そのことを強く求め反対討論といたします。


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