10月の消費税の増税に関する意見書案について、井上けんじ議員が討論 - トピックス

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 28日、5月市会本会議で行われた「#消費税の増税」問題に関する2件の意見書案について、#井上けんじ 議員が討論に立ちました。討論の内容は、以下の通りです。

消費税増税の中止を求める意見書案等の討論
井上けんじ議員

 日本共産党は、「今年10月実施予定の消費税増税の中止を求める意見書案」に賛成、一方、日本維新の会市議団提案の「消費税増税凍結を求める意見書案」については反対、との立場ですので、それぞれ、その理由を述べ、討論します。

 まず第一に、そもそも税金は、累進税制、生計費非課税、総合課税等の原則が、憲法の、実質的平等や健康で文化的な生活保障等との考え方にかなった集め方であります。この点で消費税は、所得の低い世帯、所得のない世帯ほど負担割合が高くなり、累進税制や生計費非課税という大原則を逸脱している最悪の税制であり、格差をますます拡大させることは明らかであります。
 輸出大企業の、輸出戻し税・還付金も、もしこの企業が、下請け企業に消費税をきちんと払っていない、下請けに泣いてもらっておられる、それはありうる話だと思われますが、と仮定すれば、この還付金が、まるまるこの企業の濡れ手に粟となり、ますます格差が拡大するわけであります。

 第二に、関連して、消費税は、日本の税制・財政の在り方をますます歪めるものであります。すでに国おいて、消費税収入は18兆円と、法人税12兆円をはるかに上回り、所得税の19兆円に迫っています。消費税率引き上げは、所得税収入をも上回ることになるでしょう。所得再配分という税制の最大の役割が損なわれることは明らかであります。

 第三に、高齢化社会対策だとか、社会保障に充てる等と言われますが、社会保障に充てる根拠もなければ、実際にも直接充てられている訳でもありません。消費税は目的税でも特定財源でもありませんから、もしこれを直接社会保障に充てるとすれば、ノンアフェクタシオン原則、即ち特定の財源を特定の使途にあててはならないという財政上の大原則を踏み外すことになってしまいます。
 法律で「充てる」と謳われているのは、抽象的一般的に書かれているだけで、特にこれを実際に根拠付ける規定があるわけではありません。
 自治体の使用料などに上乗せせよと言っているのは、実際は政府の通達の類であって、自治体がこれに従わなければならない義務はありません。しかも、公の施設の使用料等への上乗せは、これらの施設が税務署に納税しているのではなく、自らの施設の運営費の消費税分に充てているだけとの実態も、この2月議会で私が議論させて頂いた点であります。これは、後で述べる通り、誰が担税者で誰が納税者かという点で消費税とは極めて曖昧でいい加減な税制だという話であります。業者の皆さんが、店の光熱水費の消費税に充てているから納税しないからといって、税務署は許してくれるのでしょうか。
 とはいえ、こんな話はしなくても、実際問題として、この間、社会保障は改悪と後退の連続ですから、この実態から言って、使われていないことは明らかであります。
 仮に収入総額が増えるからその分を社会保障に充てるという言い方なら、それは私も理解できます。しかし、それなら何も消費税に限定しなくても、他に財源とすべき税源はいくらでもあるわけであります。むしろ、そこへの議論に行かず、財源と言えば消費税しかないかのごとくの思考停止状態こそが問題なのであります。

 第四に、その財源について言えば、これはもう言うまでもありません。ただ、私ども日本共産党が行き過ぎた大企業減税をやめようと呼びかけるのは、企業団体から寄付を頂いていないからこそであると強調しておきたい。
 使い方についても、例えば軍事費においては、過去の政府が言ってきた専守防衛の枠をも今やはるかに超え、専ら攻撃型の実態に至っていることは最早明らかであります。言ってみればアメリカの政府と軍需産業からのセールスに乗っかって兵器の爆買いをしているだけではありませんか。リニアや北陸新幹線など、ムダな大型事業についても見直すべきであります。

 第五に、制度設計として、消費税ほど曖昧な仕組みはありません。
 仮に私が商売をし、身銭を切って消費者に転嫁しないなら、私は法違反との何か罰を受けるのでしょうか。そもそも、私が値段を付ける際、8円を上乗せする前に、それを100円にしようが90円や110円にしようが、それは私の判断であって、消費者にはそれは分かりません。そもそも消費者が払うと言われますが、消費税法では、納税義務者が事業者とされてはいますが、担税者についての規定はなく、価格への転嫁を事業者に義務付けた規定はありません。これは既に確定判決としても定着しています。
 税務署に置いてある資料でも、消費税は、課税売上高×税率-課税仕入高×税率で計算すると書かれているだけであります。
 今年2月議会の市長提案の一連の増税転嫁条例改正案の中でも、私の質問に対し、「もし転嫁しないなら市民の税金で賄うことになりその施設を使わない市民にも負担が及んで不公平になる」との答弁や、学校歴史博物館や青少年科学C等の料金について、生徒たちには転嫁上乗せをしなかったこと等の経過も、転嫁の根拠がないことや、消費税が全く曖昧な制度であることを証明しています。
 とはいえ、実際問題としては、業者の皆さんが身銭を切ったり、売上げさえあればたとえ赤字でも納税義務が発生したり、更に消費税転嫁の為に売り上げが落ち込んだり、等々、大変なご苦労を強いられていることは言うまでもありません。おまけに、今回の、増税に伴う軽減対策やインボイスなどは、売る商品の種類やカードの有無など買い方売り方等によって異なる税率が導入され、複雑怪奇、混乱必至と言われている代物であります。インボイスは、事務負担の増大や取引からの排除の可能性など、これも零細業者にとっては正に死活問題だと言われています。

 さて、以上にて述べたことは、あくまでも消費税全般に対する私の考えであって、今回の提案は、そこまでの同意を求めている訳でも何でもありません。
 全くご意見の異なる方であっても、当面、今の局面での税率引き上げは中止しよう、その一点での提案であります。京都大学の藤井聡大学院教授や、セブン&アイホールディングスの鈴木敏文名誉顧問など、消費税自体への見解はそれぞれであっても、今のタイミングでの税率アップは避けるべきだと言われています。
 政府自身も、何の根拠もなく「景気は緩やかに回復」と言いながら、輸入も輸出も設備投資も個人消費も落ち込んでいると、その実態を認めないわけにはいきません。政府与党の幹事長代行でさえ増税延期の可能性について発言、また京都選出の参議院国対委員長代行は、今の局面での増税は「とんでもない」と、国会の委員会で財務大臣に迫ったとの新聞報道であります。
 議場の皆さんの中にも、今春の市議選での新聞社からのアンケートで、今秋の増税について、どちらでもないと回答されておられた方もいらっしゃいます。当面、今の情勢の元での引上げは中止しましょうと、その一点が提案の趣旨ですから、是非ご一緒に可決すべきことを呼びかけます。

 最後に日本維新の会の提案ですが、行財政改革と言われる、その改革の中身が不明です。身を切るというのは軍事費や大型事業を削れという意味ですか。どうやらそうではないようです。どこまで切れば凍結解除なのですか。よくわからないものに賛成するわけには生きません。
 以上、討論とします。

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